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【学校利用でよくある質問】kintoneにおける「組織設定」について解説します

  
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kintoneにおける「組織設定」について解説します.png

kintoneは、ノーコードで業務改善ができるクラウドサービスです。その多機能性により多様な業務改善が実現できます。民間だけでなく、学校業務にも適用可能です。

kintoneの利用を始めるとき、学校の担当者が最初に戸惑うのは組織の設定方法です。kintoneは利用する際に組織とユーザー設定を行う必要があります。学校の担当者は、システムの導入経験が少ないため、組織設定をどう行うべきか迷うことが多いのです。

そこで今回の記事では、その解決策として学校でのkintone利用する際の最適な組織設定方法について紹介をします。

組織の設定とは?

「組織の設定」はkintoneの機能の一部で、kintone上に組織を設定できます。学校や教育委委員会の組織図をkintoneに設定しておくことで、kintoneを利用する際のアクセス権・通知先の設定に組織を利用できるようになります。

「組織の設定」機能の詳細はヘルプに記載されています。詳しく知りたい方はヘルプをご覧ください。

学校で最適な組織設定

では学校の場合、「組織の設定」にはどのように設定すれば良いでしょうか?パターン別に紹介します。

単独の学校でkintoneを利用

単独の学校でkintoneを利用する場合、次のような設定がおすすめです。

組織の設定1.png 設定のポイントは、以下の点です。

・教職員の階層を作成する
教職員の階層を作成し、その組織に全ての教職員を登録することで、全員向けのメンションやアクセス権設定が簡単に行えるようになります。

・管理職を作成する
管理職階層を作成し、校長、副校長、教頭を登録することで、管理職へのメンションやアクセス権設定が簡単に行えるようになります。

・担任を作成する
担任を作成することにより、担任全員へのメンションやアクセス権の設定が簡単に行えるようになります。

・担任外や事務・養護を作成する
担任以外の職種を作成することにより、特定職種へのメンションやアクセス権の設定が簡単に行えるようになります。

中高一貫など複数の学校で導入

中高一貫校など複数の学校でkintoneの1つのドメインを共同利用する場合、次のような設定がおすすめです。 組織設定2.png

基本形は単独の学校と一緒ですが、上位に学校名を設定してください。このように設定すると、学校別にメンションやアクセス権の設定がしやすくなります。またクラスを1年1組のように設定すると、中学校のクラスと高校のクラスを混同してしまう可能性があります。区別するためには、「中学1年1組」、「高校1年1組」といったように、名称に違いを持たせると管理しやすいです。

教育委員会と学校で共同利用

教育委員会と複数学校で、1つのkintoneを共同利用する場合、次の設定がおすすめです。 組織設定1.png 組織の上位に学校名と教育委員会を設置することで、学校ごとへのメンションをしたり、アクセス権設定がしやすくなります。

またクラスは複数校で管理するとき同様に1年1組のように設定してしまうと、小学校のクラスと中学校のクラスを混同してしまう可能性があります。更に複数学校で利用する場合、学校の区別も必要です。そのため例えば、「北小1年1組」、「南中1年1組」といったように名称に違いを持たせると管理しやすいです。

またkintoneには「組織の管理者」機能があります。組織の管理者機能を使えば、各学校の担当者に組織を変更する権限を移譲できます。組織の人員配置を教育委員会以外にも管理させたい場合は、「組織の管理者」機能は有効です。

保護者も利用する

kintoneは教員と保護者に一緒に利用する使い方もあります。kintoneはアクセス権の設定ができるため、教員と保護者が閲覧できるスペースやアプリを区別できます。
教員と保護者が一緒にkintoneを利用する場合は次のように組織を設定すると便利です。 組織設定3.png

学校の配下に教員の階層と保護者の階層を作成することで、教員と保護者を区別して、アクセス権・通知設定を行えるようになります。

以上、学校の形態別に組織の設定方法についてご紹介させていただきました。続いてその他の組織設定に関する質問について回答します。

「グループの設定」機能を使ったほうがいいのか?

「グループの設定」機能を使うことはオススメです。「グループの設定」機能は組織とは別のグループを作成できる機能です。組織は縦階層を表現することに対して、グループは横軸のまとまりを管理することに利用できます。

例えば、複数学校の校長をまとめて管理したい場合は「グループの設定」機能で校長グループを作成すると良いでしょう。「グループの設定」機能は、役職や教科別のグループにアクセス権を設定したり、通知を設定をしたい場合はおすすめです。

グループの設定例としては、次のようなものがあります。

・校長
・教頭
・教科別(国語・数学・英語など)
・部活別(サッカー部顧問、陸上部顧問など)


組織は必ず細かくしなければいけないのか?

必ずしも細かく設定する必要はありません。ただし、細かく組織を作成すれば、通知設定やアクセス権を細かく設定できるようになります。一方で、設定数が増えるので管理の手間は増えます。組織の変更は年に1回程度なので、定期的に負担が発生するものではありませんが、組織設定の管理に手間を感じている場合は、細かな設定は省略しても構いません。

例えば、1年生の1年1組と1年2組を分類せずに、1年生という括りだけ管理したり、担任、担任外というように大きな括りで管理する方法もあります。

組織変更するのはいつが良いか?

通常、組織は年度ごとに更新されます。そのため、kintoneの担当者は組織の人員メンテナンスを年度の変わり目で行うことが望ましいです。大抵、学校の組織変更は3月に行われるため、その時期に担当者が組織の変更をすることになるでしょう。

変更方法は?

変更はcybozu.comの共通管理権限を持つ人が設定を行います。具体的な設定方法についてはヘルプをご覧ください。 以上、kintoneを学校で利用する場合の組織の設定方法について紹介しました。紹介した方法は一例です。どれかを必ず選ぶ必要があるわけではなく、あくまでも代表的な設定例になります。自分たちの組織に合った設定を行い、最適な組織設定を行いましょう。